町ぐるみで楽しんだ、「あおもり鍋自慢!」

2018/12/20 - ファンクラブ通信

南部町って、どんなまち?

小春日和の青空が広がる11月25日(日)。のどかな風景が続く南部町で、秋を締めくくるイベントが行われた。今年で第3回目となる「あおもり鍋自慢」である。

農業が盛んな南部町は、人口約1万9000人の町。青森県内でも有数のフルーツ産地で、サクランボ、モモ、ナシ、リンゴなど一年を通じて様々な果物が収穫される。

豊かな地域資源を生かし、早い時期からグリーンツーリズム事業にも取り組んできた南部町。レジャー施設や健康増進施設なども完備し、自然と隣り合わせの中にいろんな楽しみが見つかる町なのだ。

24種類の個性あふれる鍋が集結

さて、そんな南部町で開催される「あおもり鍋自慢」は、青森県内の食材や地元の調理法を生かしたご当地鍋が一堂に集まる魅惑的なイベント。県内21市町村と特別参加の岩手県北3市町村、合わせて24種の鍋メニューを1杯200〜300円程度で満喫できる。食欲の秋にはもってこいのイベントだ。

イベント開催のきっかけは、2012年に「南部町笑顔あふれる明るいコミュニケーション推進条例/通称・鍋条例」が施行されたこと。町は、家族や仲間が鍋を囲んでコミュニケーションを深める後押しをするべく、フーフーにちなんで毎月22日を「鍋の日」に決めている。

そして、町全体が鍋で盛りあがろう!と始まったのが「あおもり鍋自慢」。2017年からは南部町農産物フェアも同時開催され、より多くの人たちが集う場となった。

鍋将軍パンチ佐藤さん、熱い鍋トーク炸裂

会場となった「ふるさと運動公園」には、9時30分の開場に合わせておいしい鍋を求めた人たちが続々とやってくる。オープニングセレモニーでは、「南部町鍋将軍」に任命されたスペシャルゲスト、パンチ佐藤さんが裃姿で登場。大きな拍手で迎えられた。

「33年間77キロの体重をキープしている?のは鍋のおかげ、ヘルシーな鍋は健康の源。皆さんも、いろんな地域の味を確かめて、ぜひ我が家のオリジナル鍋を編みだしてください」とイベントを盛り上げる。

実はパンチさん、昔から大の鍋好き。プライベートでも一年を通じて様々な鍋を食べており、鍋に対する思いは人一倍深い。

「学校でも家庭でも、みんなが一緒に鍋を作ることで準備の仕方や段取りなどを学ぶ機会になり、コミュニケーションの場にもなります。まさに、“鍋は教育”なんですよ」。

パンチ佐藤さん

そんなパンチさんのトークで場が温まると、いよいよ、各ブースで鍋販売がスタート。早速長蛇の列ができるブースもある。まずは、地元の味「南部達者村ちゃんこ」ブースへ足を運んだ。塩ベースのスープはあっさりした鶏出汁、優しい味わいだ。ハクサイ、モヤシ、ニンジン、エノキダケ、豆腐、竹輪など、沢山の具材から出る旨味が深い。まろやかな甘みのポイントは、地元特産品「南部太ねぎ」なのだそう。

復活した伝統野菜「南部太ねぎ」

その「南部太ねぎ」とは、地元に伝わる在来種のネギ。一時は絶滅の危機にあったが、地元農業高校生の取り組みを機に、徐々に生産量を増やしてきたのだとか。みずみずしく柔らかなネギは葉っぱの先まで食べられ、天ぷらやフライもぴったりだという。

この「南部太ねぎ」を使ったちゃんこは、南部町役場の相撲部員と南部町商工会女性部が一緒に作った南部町の新名物料理だ。

南部太ねぎ

今年の夏、南部町役場相撲部が小学校の相撲大会で振る舞ったちゃんこ鍋をきっかけに、「南部達者村ちゃんこ」が誕生した。

青森ならではの鍋、を食べ尽くす一日

南部達者村ちゃんこ・田子牛すじ鍋・そばべこもち

次は、にんにく産地で知られる田子町の「田子牛すじ鍋」を堪能。こちらは、牛すじをベースに、ワラビやフキなど地元で採れた山菜を使った一品だ。とろりと柔らかな牛すじが絶品!

続いて、同イベントで毎回人気の「鮟鱇鍋」。下北半島の風間浦村で水揚げされた新鮮な鮟鱇を使った鍋は、めったに味わえない料理だ。あん肝を溶かした濃厚なみそ味スープは、ピリリと辛味も効いて体が温まる。

さて、ここまで3品をいただいたが、まだ胃袋は余裕たっぷり。ニッポン全国鍋グランプリ2018で4位入賞した「つがるにんにく塩こうじ鍋(つがる市)」。郷土料理のべこもちを使った「東通村で恋した そばもちべこもち もちもちおしるこ」と、合計5杯を食べたにも関わらず、バラエティーに富んだ鍋は飽きることがなく、つい食べすぎてしまいそう。

昼頃になると、会場は親子連れや若いカップル、シニアのご夫婦まで幅広い来場者で賑わっていた。いくつかの鍋をみんなで分け合ったり、一人で10杯近く平らげている男性もいたり……。

各鍋400〜500食も用意されたそうだが、午後になると完売するブースも多数。最後は、ご当地ゆるキャラと子どもたちのPK対決というアットホームな企画で締めくくった。さて、来年はどんな鍋が登場するのか、ぜひ観光がてら足を運んでみてほしい。

なべまる

ゆるキャラ「なべまる」もイベントを盛りあげる

[大人のための北東北エリアマガジン rakra ラ・クラ 協力ライター 水野 ひろ子]

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