あま〜いイチゴの食べ放題! フルーツ王国を満喫。

2019/04/12 - ファンクラブ通信

農業体験を楽しめるまち、青森県南部町

青森県南部町は、八戸市からほど近い山あいの町だ。その環境や気象条件を生かして、昔から果樹栽培が盛んに行われてきたという。県内ナンバーワンの生産量を誇るサクランボをはじめ、ブルーベリー、モモ、ナシ、ブドウ、リンゴなど、作られているフルーツの種類はさまざま。「木になるフルーツでいえば、バナナとパイナップルとミカン以外ならなんでもとれる」と、言われているらしい。

この特性を生かして、南部町では「達者村」の事業が行われている。達者村とは、「住民も訪れた人も、心身ともに達者になれる」という思いを込めて名付けられた、南部町全体を指す空想の村のこと。達者村を舞台に、農産物や自然、文化歴史を味わったり楽しんだりできる、さまざまなプログラムが企画されている。これらを通じて訪れる人との交流を促進しようというのが、この取り組みの趣旨だという。

町内のたくさんの方々が、達者村プロジェクトに積極的に参加している。もてなし上手の地元の方たちとの出会いもまた、南部町を訪れる楽しみのひとつだ。一般観光客も受け入れるというホームステイは、濃い体験ができそうでとても惹かれる。今回は、ひとまず気軽なフルーツ狩りから体験してみることに。

さくらんぼ狩り

農業体験修学旅行

南部町唯一のイチゴ狩りスポット「ベリーズ司園」

南部町では、年間を通してフルーツの収穫体験が楽しめる。6月中旬から7月中旬頃のさくらんぼ狩りは有名だ。さらに、ブルーベリー、モモ、ナシ、ブドウ、リンゴと、実りを迎えたたくさんのフルーツに出会うことができる。

取材は冬真っ只中の2月だった。冬でもフルーツ狩りが楽しめるとは、さすがはフルーツ王国である。体験できるのはイチゴ狩りとのこと。真っ赤なイチゴを思い浮かべ、心を弾ませながら「ベリーズ司園」を訪れた。

迎えてくれたのは、3代続く農家の工藤司さん。達者村農業観光振興会の会員で、農業に加えて、2つの観光農園「観光サクランボ司園」と「ベリーズ司園」を切り盛りしている。

工藤さんは、156年ほど前に、町内で唯一イチゴ狩りができるベリーズ司園を開設した。イチゴ狩りの体験期間は、1月から6月まで。これによって、空白だった南部町の冬季の収穫体験が実現したのだそうだ。「南部町でもここだけですが、青森県全体に広げてみても、イチゴ狩りができるところは少ない。だから、町外からもたくさんの方に来ていただいていますよ」と、工藤さん。もちろん、地元の方々も、毎年ベリーズ司園の開園を楽しみにしているようだ。2019年は、111日にオープニングセレモニーが行われ、地元の保育園児が招待された。ビニールハウスの中には、子どもたちの歓喜の声が響いたという。

摘みたてイチゴは格別の味わい

ハサミとパックを手渡され、いよいよ収穫体験だ。ベリーズ司園のハウスは10アールあり、その中に約1万株のとちおとめがある。40分間の食べ放題で味わえるというから、胸が躍る。

工藤さんから、「実の部分が上から下まで真っ赤になっていること」「ゴツゴツと大きいものよりはシュッと細長いものであること」という、甘いイチゴを見分けるコツを教えてもらい、いざ挑戦。できるだけ甘いものを味わいたいと、条件に合うイチゴを探す作業は、まるで宝探しのようで面白い。それに、イチゴの花や、実がなる様子を目にすることも、初めてなら真新しくて貴重である。このような体験こそが、フルーツ狩りの醍醐味だ。

宝を見つけ、ヘタの上の茎にハサミを入れる。真っ赤な完熟イチゴは、つややかでとてもキレイだ。口に入れると、自然の甘みが口いっぱいに広がった。摘みたてをその場で食べる、イチゴ狩りだからこその味わいだ。

工藤さんの農園では、6月下旬頃なら、イチゴとサクランボのダブル狩り体験も可能とのこと。完全予約制だから、連休前は特に、早めの予約がおすすめだ。

旬を楽しみに、また南部町を訪れたい。

[大人のための北東北エリアマガジン rakra ラ・クラ  ライター 井藤 雪香]