八戸圏域について

 八戸圏域は、青森県太平洋側の南東部に位置する人口約30万人を擁する北東北の中核都市圏です。
 人口約22万人の八戸市を中心に、古く藩政時代から同じ南部領としてともに歩んできた三戸町・五戸町・田子町・南部町・階上町・新郷村・おいらせ町で構成され、8市町村が力を合わせて魅力あふれる圏域づくりに取り組んでいます。
 農水畜産業や商工業、流通・サービス業といった多様な産業集積や、陸・海・空の交通アクセスに恵まれ、通勤・通学、医療、買物等の日常生活圏が形成されています。
 近年、便利さと暮らしやすさを両立した新たなライフスタイルを求めて、地方への移住を希望する方々が増えています。
 八戸圏域は、こうした暮らしを叶える半分都会、半分田舎の魅力にあふれた「半都・半邑(はんと・はんゆう)」の北のふるさとです。

「半都半邑の楽しさ」デジタルブック
 八戸圏域8市町村が共同で作成した移住パンフレットのデジタルブック版です。多様な産業と豊かな自然環境がある八戸都市圏の魅力を、移住者のライフスタイル(インタビュー)と併せて紹介しています。

八戸圏域の魅力

自然

美しい山・川・海をたのしむ

 青森県南東部に位置し、標高1159・4mの三ツ岳(新郷村)を最高峰に、名久井岳(南部町)や階上岳(階上町)などの美しい山々を抱え、奥入瀬川、馬淵川、新井田川の3本の大きな川が流れ、美しい海岸線を有する太平洋に注いでいます。
 天気の良い日は遠く八甲田山系の峰々や、空と海の青が溶け合う太平洋の水平線の絶景を眺望することができます。

三陸復興国立公園を身近に

 三陸海岸の北に位置する種差海岸・階上岳地域は、平成25年5月に三陸復興国立公園に指定されました。
 大小無数の岩礁と美しい砂浜、波打ち際まで広がる天然芝生地など変化に富んだ海岸線を有する種差海岸は、約650種を超える多種多様な海浜植物や高山植物が咲き誇り、「花の渚」と呼ばれています。また、国内で唯一、間近で営巣の様子を観察できるウミネコの繁殖地として知られる「蕪島」は、国の天然記念物に指定されています。
 階上岳は、群生する約2万本の山ツツジが咲き誇る景観や山頂からの眺望、裾野に広がる美しい里山が魅力で、登山やトレッキングのコースとしても親しまれています。
 そのほか、ジオ(地球)に関わる地形、地層が見どころの「三陸ジオパーク」が、平成25年9月に日本ジオパークの認定を受け、その魅力や価値が注目されています。

穏やかな気候にくらす

 北東北にありながら、年間を通して穏やかで過ごしやすいことが特長です。
 太平洋に面しているため、夏は偏東風(やませ)の影響で涼しい日が多く、冬は、雪の多い日本海側に比べ降雪量が少なく、晴天の日が続きます。
 また、青森県は全国の中でも台風の接近が少ない地域でもあります。
 

 

交通

陸・海・空でつながる

交通 八戸圏域は、陸・海・空の交通アクセスに恵まれています。
 八戸圏域の玄関口である八戸市は、東北新幹線や東北縦貫自動車道八戸線により、東北各地や首都圏とつながっています。一方、平成28年3月には北海道新幹線が開業し、函館までのアクセスが向上したほか、八戸港はフェリーによって北海道苫小牧市(札幌まで約1時間)と結ばれています。
 また、三沢空港にも近く、東京や大阪、札幌などの大都市圏と1〜2時間で結ばれています。
 東北新幹線を利用すると、東京―八戸間の所要時間は最短2時間41分。
 八戸駅から圏域の町村には、青い森鉄道や路線バスが接続しています。圏域町村へは、20〜60分程で移動できます。
 令和3年度には、三陸沿岸道路が八戸-仙台間で全線開通し、更なるアクセスの向上が図られています。

食文化

豊かな食を味わう


 八戸圏域は、新鮮な山の幸や海の幸によって豊かな食文化が育まれてきました。
やませを克服してきた先人たちは、米の代用として小麦やそばを栽培し、「南部せんべい」や「せんべい汁」、「そばかっけ」、「ひっつみ」などの郷土色豊かな粉食文化を発展させてきました。階上町の「階上早生階上そば」は、強い粘りと豊かな風味が特徴で、青森県唯一の奨励品種となっています。
 また、古くから馬産地として知られる 五戸町では、「桜鍋」や「馬刺し」などを味わうことができます。
 北東北の海に育まれた新鮮な魚介類が四季折々に食卓を彩り、中でも、ウニとアワビを使った「いちご煮」は、晴れの席やお正月に欠かせない郷土料理の一つとなっています。

農業 水産業

高品質・多彩な農業生産

倉石牛 青森県は日本有数の食料基地であり、八戸圏域においても、米、野菜、果物、畜産と多種多様な農業が行われています。
 特に、「たっこにんにく」や「あおもり倉石牛」、「青森シャモロック」は品質の良さで全国ブランドとなっているほか、ながいも、にんじん、食用菊なども高い評価を得ています。
 また、だいこん、ごぼうなどの野菜、いちご、ブルーベリー、りんご、さくらんぼ、ゼネラル・レクラーク(洋梨)、ぶどうなどの果物の生産が盛んです。
 一方、冷涼な気候と八戸港の飼料穀物コンビナートを背景に、養豚や養鶏を中心とした畜産の一大生産地となっています。

日本有数の水産都市

水産都市 八戸圏域には、八戸市、階上町、おいらせ町に漁港があり、世界三大漁場の一つである三陸沖の好漁場に恵まれ、年間を通じて数多くの新鮮な魚介類が水揚げされています。
 特に、国内有数の水産基地である八戸漁港は、イカの水揚げ量日本一を誇っています。
 寒流に育まれた「八戸前沖さば」は、日本一脂がのったサバと市場関係者からの評価が高く、おいらせ町のホッキガイや階上町のウニ、アワビも当圏域の特産となっています。
 豊かな海の恵みで、豊富な海の幸が楽しめます。

産業

北東北最大級の工業都市

北日本造船 八戸市の臨海部には、製紙、金属、造船等の企業や飼料穀物コンビナート、LNGターミナルが立地しています。
 そのほかにも、高度技術産業、ソフトウェア業、IT・テレマーケティング産業等が集積し、5400億円を超える製造品出荷額等を有する北東北最大級の工業都市となっており、様々なものづくりが行われています。

新しい働き方

 現在、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方として、多くの企業において、リモートワークが導入されています。
 八戸圏域でも、リモートワーク対応の施設の利用による他業種との交流などが行われています。

医療

充実した医療

 八戸圏域には、地域のかかりつけ医から高度専門医療を担う八戸市立市民病院(病床数628/診療科数33)まで、様々な規模・診療科の医療機関があります。
 これらは相互に連携し、それぞれの役割・機能を分担して、プライマリ・ケア(初期医療)から高度専門医療まで切れ目のない医療を提供しています。
 また、休日や夜間には、複数の医療機関による輪番制の診療体制がとられているほか、休日夜間急病診療所が開設されており、圏域内であれば、どこに住んでいても必要なときに必要な医療が受けられます。

命をつなぐドクターヘリ・ドクターカー

ドクターヘリ・ドクターカー 八戸市立市民病院では、救命救急センターを拠点に、青森県ドクターヘリの基地病院として運航を担うとともに、八戸圏域8市町村でドクターカーを運行するなど、救急医療体制が充実しています。
 重症の心筋梗塞患者などに対応するため、八戸工業大学と共同開発の、手術室をドクターカーに連結した「ドクターカー∨3」の運用も開始されています。

安心安全

震災を乗り越えて

 平成23年3月11日の東日本大震災により、沿岸部を中心に、住宅や工場、漁港、港湾施設が大きな被害を受けましたが、順調に復旧・復興が進んでいます。
 これまで以上に災害に強いまちを作るため、小中学校や公民館等の耐震化や津波避難施設、避難道路、避難誘導標識の設置等を進めています。
 また、自主防災組織の強化や防災教育の充実などのソフト対策も進め、行政と住民が一体となって災害に強いまちづくりに取り組んでいます。

安全・安心情報を「ほっとスルメール」で

 安全・安心情報メール配信サービス「ほっとスルメール」を24時間体制で圏域住民に提供しています。
 「ほっとスルメール」は、パソコンや携帯電話、スマートフォンに配信され、気象、地震、防犯、交通安全、火災、消費生活、感染症、ライフライン等の11種類の中から自分の知りたい情報を選択できます。
 また、大規模災害、事件、事故などが発生した場合には、緊急情報が全登録者に一斉に配信されます。

出産 子育て

未来を託す出産

 八戸市立市民病院には「周産期センター」が設置されています。通常の出産はもちろん、高度な医学的管理が必要となるハイリスク出産や低体重出生児などにも対応できる診療体制を備え、地域の診療所とも連携しながら、安心して出産できる環境を整えています。
 また、同院などで導入されている院内助産システムや助産師外来は、助産師によるきめ細やかなケアが好評を得ています。
 そのほか、出産前後の訪問指導や妊婦検診・乳児健診の費用助成など、それぞれの市町村において各種支援制度が設けられています。

安心の子育て

子育て支援(こどもはっち) 幼稚園や保育所、認定こども園がバランスよく整備され、休日保育や一時預かり、地域子育て支援センターなどの保育サービスが利用できます。
 各小学校区には児童館や教室等を活用した放課後児童クラブが開設され、小学生の放課後の遊びや生活の場となっています。
 八戸市中心街に開設されている「こどもはっち」は、大人と子どもの交流の場として、温もりのある木の空間と、親子が一緒に楽しめる多彩なイベントなどが好評で、たくさんの親子で賑わいを見せています。
 八戸圏域では、全ての市町村において、中学校卒業までの医療費助成や保育料の軽減を行っています。

教育

明日を担う教育

 八戸圏域では高等教育が充実しています。
 八戸市に大学・短大が3校あるほか、青森県内唯一の国立工業高等専門学校があり、地域の人材育成に貢献しています。また、東北有数の進学校や、商工農水産・芸術文化・看護等の専門科を有する高校も充実しています。
 特色のある取組として、三戸町の小中一貫教育があり、幅広い年齢の児童・生徒の交流により、社会性やコミュニケーション能力が養成されています。

買い物

意外と商業機能が充実しているショッピング

八戸市中心街 八戸市中心街には百貨店や専門店、飲食店、郊外にはショッピングモールや家電量販店などがあるほか、市内全域にスーパーやドラッグストア、ホームセンターなども多数立地しています。
 おいらせ町には映画館やボウリング場などの娯楽施設を併設した大型ショッピングモールがあり、圏域内外から多くの家族連れや若者が集い賑わいを見せています。
 八戸圏域では、新鮮な農産物・海産物を扱う朝市や道の駅をはじめとする産直施設が数多くあり、地域の人々や観光客で賑わい、豊かな自然が育む産地ならではの多彩な旬の食材が楽しめます。

物価

家計に優しい物価で暮らしやすさを実感する

 東京都と青森県との物価を比較すると、グラフのとおり光熱・水道費以外のすべての項目で青森県が下回っており、とても暮らしやすい地域といえます。暮らしの基盤となる衣食住。低い物価でゆとりある生活ができます。