自然の中で音楽とキャンプ満喫、新郷「村魂祭」

2019/12/14 - ファンクラブ通信

村を代表する新たなイベントに

自然豊かな青森県新郷村の魅力をもっと知ってほしいと、地元の若者たちが2017年、一つのイベントを立ち上げた。間木ノ平グリーンパークを会場に開催される「村魂祭(そんこんさい)」。アウトドアや音楽が好きな有志で企画した野外音楽キャンプフェスティバルで、村を代表する新たなイベントとして認知され始めている。

「全力で楽しむ」が根底

村魂祭は今風のおしゃれなイベントとして、以前から気になっていた。ただ、3回目となる今年、開催当日の10月19日の天気予報は雨。私は当初、中止になるだろうと踏んでいた。

ところが、前日に主催者の実行委員会が下した判断は雨天決行。音楽ライブは屋外のステージ広場を予定していたが、急きょパークにある屋内施設のハーブガーデンへ変更し、時間も短縮して実施することになった。

当日は開幕より少々早めに会場入りした。ライブ会場では、設営や音響の調整などの準備が進んでいた。

「雨であきらめていたんだけど、みんながやりたいって言うからさ」と語っていたのは、実行委員長を務める中平将義さん(36)。普段は農業にいそしむが、キャンプ好きな今どきの若者だ。「ぼくらの根底にあるのは、全力で楽しむという気持ち。まあ、ゆっくりしていってください」。自信あふれる言葉に、期待感がぐっと高まった。

熱狂のライブステージ

午後4時、ついにイベントが開幕した。ライブ会場では、地元在住のベテランバンドによる演奏がスタート。フォークや最近の流行歌などの楽曲を次々に歌い上げた。客席には、子どもから大人まで幅広い年代が集まり、手拍子をしながら楽しんでいた。

見事な歌声を披露したバンドメンバーの田守和人さん(59)は、イベントに毎年参加する名物的存在。話を聞くと、「村の若者が頑張っているので、協力しないとな」と笑顔を見せていた。

その後もさまざまなバンドやDJが出演し、アイヌ音楽やロックなど多彩なジャンルの曲を披露した。踊り始める観客もおり、ボルテージはさらに上がり続けていた。

出店のグルメも充実

会場の盛り上がりとともに、来場者も増えていった。ライブ会場の外では、そば屋の作るカレーうどん、割烹(かっぽう)料理店の肉料理など意外性のあるグルメの出店が並び、長い列ができていた。

新郷村のラーメン店「えびす屋」は、地元産の黒毛和牛を使ったカレーを提供。店主の稲葉嘉浩さん(56)も、若者の熱意に賛同した一人だ。「回を重ねるごとに人気が出てきてて、若者だけじゃなく、いろんな人にとっての楽しみの場になっているよ」と話していた。

テントやバンガローへ宿泊する人も多く、ビールやカクテルを楽しむ姿を見ては、最初から日帰りする予定で来てしまった自分をうらむしかなかった。

光が幻想的な世界演出

日が落ちると、ライブ会場の外はたき火とキャンドルの明かりによって包まれ、幻想的な世界に演出された。イベントを彩る〝顔〟とも言える光は、訪れる人たちの顔を優しく照らし、盛り上がりを後押ししているようにも感じた。

気温は10度ほどと肌寒かったが、引っ切りなしに人々が詰め掛けた。出店者も次々と現れ、さまざまな飲食を提供。昨今、全国各地で広がるロックフェスティバルのような雰囲気と化していた。

出会いや再会の場に

村の若者にとっての楽しみから始まった村魂祭は、今大きく羽ばたこうとしている。

地域おこしをメインにしてはいるが、何よりも大事にしているのが全員の笑顔だという。イベント終盤、ご機嫌な様子の中平さんに聞いた。「ここでしか会わない友達もいる。村魂祭が正月、お盆みたいな存在になっていければうれしいな」。来年も多くの再会や出会いを生み出していくのだろう。

(※本文中の年齢は取材時点)

[デーリー東北新聞社報道部 小嶋嘉文]

[デーリー東北新聞社写真部 大粒来仁]

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