青森県三戸町は、11ぴきのねこのまち!

2019/05/17 - ファンクラブ通信

日本中で愛されている絵本『11ぴきのねこ』シリーズ

『11ぴきのねこ』は、1967年にこぐま社より発行された絵本。作者は馬場のぼる。「とらねこ大将」をリーダーに、11ぴきのねこたちが物語を繰り広げる。さらに『11ぴきのねことあほうどり』『11ぴきのねことぶた』など、シリーズ計6冊刊行、累計約430万部のロングセラーだ。

筆者もそうだが、子どものときにこの絵本に親しみ、親になると自分の子に読み聞かせたという人は多いだろう。物語もイラストもユーモアたっぷりで、どのシリーズでも大どんでん返しがあるから、大人が読んでもおもしろい。幅広い世代から愛され、長年読み継がれてきた名作である。

11ぴきのねこ愛あふれる、三戸町へ

馬場のぼる先生のふるさと三戸町では、その偉業をたたえ、11ぴきのねこによるまちづくりに取り組んでいるという。「まちなかが11ぴきのねこであふれている」という噂を聞き、実際に行ってみた。

まず向かったのは「アップルドーム」。ここの2階に、馬場のぼる先生の記念館「ほのぼの館 馬場のぼるの部屋」がある。展示や絵本で、馬場のぼる先生の世界に没頭。外では、まちのあちこちにあるという、11ぴきのねこの石像を見つけてカメラに収めた。アップルドームにある石像は、唯一のとらねこ大将らしい。前日に降った雪で、雪の帽子姿になっていた。

商店街では、遭遇するねこの数に驚く。案内標柱にねこ、店頭幕にねこ、ウィンドウシール、シャッター、バス停、バイクのナンバー……。通り過ぎたバスも、11ぴきのねこのフルラッピング。役場に入れば、職員の胸に11ぴきのねこのピンパッジ。商店街からは少し離れるが、郵便局もすごかった。聞いたところによると、毎月第3日曜には、ねこ局長が勤務しているらしい。

想像以上の数で、ねこ探しはとても楽しかった。何より、見つけるたびに、ねこたちの愛らしい表情にほっこりした。次は第3日曜に訪れて郵便局へ行き、バスにも乗ろうと心に決めた。そうだ、グッズも買わなければ。あとから聞いたのだが、ネットでは買えず現地でないと手に入らないものも多いらしい。商店街の本屋や、道の駅で売っている。

ねこのまちづくりのヒミツ

11ぴきのねこのまちづくりは、出版社の協力のもと、地元商店街や役所などの公的機関によって行われている。そのなかで、全国のファンによる支援や応援が大きな支えになっていると、役場の職員が教えてくれた。

三戸町のふるさと納税のなかに「11ぴきのねこのまちづくりコース」があり、このコースを申し込むことで、誰でも、どこからでも、まちづくりに参加することができる。現在、ここで集まった資金で石像作りに取り組んでいて(アップルドームの石像もそのひとつ)、これまでに7体設置されたという。寄付者からは、「早く石像を11体にしてくださいね」「絶対に三戸町に遊びに行きます」などのメッセージも寄せられているそうだ。「その方たちの思いに応えたいと思ってやっています」と、職員は話す。

ファンに喜んでもらうために、職員たちが情熱をそそいでいることがもうひとつ。ふるさと納税の返礼品の品揃えだ。三戸の特産品に加え、どこにも売っていない、「オンリーワン」の11ぴきのねこグッズをラインナップしている。そのなかには、脇役名物キャラのぬいぐるみや、フルラッピングバスの模型(品切れ寸前)など、コアなファンにはたまらないオリジナル品もあるという。

みんなで力を合わせて、進んでいるまちづくり。まちなかに増えていくねこには、ファンや町民の11ぴきのねこ愛がつまっている。これからも楽しみだ。

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[大人のための北東北エリアマガジン rakra ラ・クラ ライター 井藤 雪香]