繰り返し味わいたい 秋~冬の蕪島の風情
日本有数のウミネコの繁殖地
日本でも有数のウミネコの繁殖地として知られる、青森県八戸市の蕪島。毎年春から夏にかけて3万~4万羽が飛来する。蕪島は国の天然記念物であり、2013年5月には三陸復興国立公園に編入された。三陸沿岸を1本の自然歩道でつなぐ「みちのく潮風トレイル」の最北端に位置する“玄関口”でもある。
ウミネコが繁殖を終え、飛び去った後の蕪島は、それまでのにぎやかな“表情”を一変させる。空気がだんだんと冷たくなり、秋から冬にかけては乾燥するため、キリっと引き締まった姿を見せてくれるのだ。さらに、時間帯や天候によっても、その印象は変わる。
マジックアワーの幻想美
マジックアワーとは、日の出直前と日没直後のわずかな時間帯を指す。太陽の光が変化し、カメラで風景を撮影すると、美しい瞬間を捉えることができるとされる。まるで魔法にかかったように、空が幻想的に見えることから、この呼び名になったという。
この時間帯に蕪島を訪れるなら、できれば天候は晴れで少し雲がある日だと、空の変化もよりきれいに楽しめるだろう。
蕪島の夕景でお薦めなのは、八戸市水産科学館マリエントからの眺望だ。5階の展望ホールからは遠くまで見渡すことができる。手前には蕪島周辺の八戸港が一望でき、奥には八戸の街並み、さらには八甲田連邦まで望むことができる。
晴れた日に夜空を見上げて
夜の蕪島は、日中とは違った表情で魅了してくれる。南側から見上げると、島の上部に蕪嶋神社があり、そのバックの夜空には北極星が輝いている日もあるのだ。神社の神々しさが一層引き立つようなこの光景は、晴れている時にしか見られないので、根気強くチャンスを狙って訪れてみてはいかがだろう。
蕪島は下から見上げたり、離れた高い場所から見下ろしたりと、角度によっても景観が変わり、見る者を飽きさせない。繰り返し訪れ、自分が好きな眺望を探してみるのも面白い。
【アクセス】JR八戸線の鮫駅より、徒歩約5分。
蕪島の詳しい説明はVISITはちのへの蕪島のページを参照
[デーリー東北新聞社/東北のデザイン社 水梨 智裕]
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