地元と作り手の想いをつなぐ「八戸せんべい 揚げチーズ」
坂下商店の「八戸せんべい 揚げチーズ」をご存じですか。八戸圏域の魅力が一堂に会するアンテナショップ「8base(エイトベース)」では、売上上位にランクインする人気ぶりで、「一度食べるとやみつきになる味」と県内外に続々とリピーターを生んでいます。今回は「八戸せんべい 揚げチーズ」の商品開発・販売を手掛ける坂下商店へインタビューを敢行!同社の想いとともに注目の商品ラインナップをご紹介します。
※2024年7月の8base売上ランキングでは「八戸せんべい 揚げチーズ」が第4位!
南部せんべい×チーズ、やみつきになる一品
鮮やかなイエローのパッケージを開封すると、半月のカタチをしたせんべいが6枚ほど顔をのぞかせます。「揚げチーズ」のネーミング通り、香ばしく揚げられたせんべいに濃厚なチーズが絡まっていて、一口、また一口と食べ進めるごとに贅沢な味わいが口いっぱいに広がります。
「八戸せんべい」シリーズには「揚げチーズ」のほかに、「焼きチーズ」という商品もあります。その大きな特徴はせんべいが超薄焼きに仕上げられていること。「揚げチーズ」のどっしりとした食感とは打って変わり、パリパリカリカリっとした食感がチーズのコクとほんのり塩味を引き立てています。こちらも一度食べたらクセになる一品です。
「八戸せんべい 揚げチーズ」と「八戸せんべい 焼きチーズ」。この人気商品をプロデュースしているのは、八戸市に本籍を置く株式会社菓子卸センター 坂下商店。商品の開発にいたった理由などについてお話を伺いました。
地域の生産者やデザイナーとタッグを組んだ商品開発
「これからは、地元に利益を還元する商品開発が必要になると感じていました」と語るのは、同社の社長・坂下静香さん。地元の製造者とのつながりを活かし、より八戸の魅力を発信するべくオリジナルブランドの開発を進めてこられました。「八戸せんべいシリーズは、マルサカ煎餅(八戸市)さんで作られていた商品をリブランディングしたものです。内容量を見直し、パッケージデザインなどを変えたことで、 若い方や男性の方にも食べてもらえる機会が増えました」と、坂下さん。南部せんべいの作り手や、マーケティングの得意なデザイナーとタッグを組むことで、新たな価値を生み出すことに成功しました。
「ハイカラせんべい」もそんな商品の一つ。こちらは、たちばなせんべい店(八戸市)の協力のもと生まれたせんべいで、抹茶・珈琲・胡麻・生姜の4種類のフレーバーに加え、鮮やかなカラーバリエーションも楽しみのひとつに。パッケージに記された英文は「Dressing up is a key to saying yes to life」。「おめかしすることは人生にYesと言う鍵です」という意味で、昔ながらの南部せんべいがオシャレをしている様子を表現。せんべいの存在感を引き立てる透明のPOPもアクセントになっています。
洋梨・ゼネラルレクラークの一大産地である、青森県南部町の農家さんとのコラボレーションで誕生した「アオモリメローゼリー ゼネラルレクラークしげる」も注目の一品。「ゼネラルレクラークのジュースを使用してつくったゼリーです。本当にゼネラルレクラークの味がぎゅっと凝縮されたみたいな 仕上がりになっているんです」と坂下さん。芳醇な香りに程よい酸味と甘味が掛け合わさったゼリーは、アイスクリームやヨーグルトにトッピングすることでより美味しくいただけます。
次の100年も、お菓子と共に
昨年100周年を迎えた坂下商店。創業は大正12(1923)年、坂下さんの祖父で菓子職人であった坂下末吉氏が「永栄堂」という店を構えたのが始まりです。地元の味を大切にするという精神は脈々と受け継がれ、菓子卸となった現在も卸業だけにとどまらず、お菓子というフィルターを通して様々なチャレンジを続けています。
「地元の生産者や製造者とともに、新しい商品をつくり出せていることが最大の喜びです。今後も“青森のおいしいを、青森の楽しいを、全国に”を胸に、心に幸せを届けるお手伝いができれば」と抱負を語ってくれました。
坂下商店公式オンラインショップでは、今回ご紹介した商品をすべて購入可能。「八戸せんべい 揚げチーズ」「八戸せんべい 焼きチーズ」は東京の「8base」でも購入可能となっています。
また、全国の小売店にお菓子を卸している同社倉庫には、2000種類を超えるお菓子が保管されており、現在、一般の方でも購入できるようになっています。お子さまのイベントなどでたくさんのお菓子を必要としている方にもおすすめです(事前に要お問い合せ)。
■株式会社菓子卸センター 坂下商店
■坂下商店オリジナル商品販売 公式オンラインショップ
https://sakashita.official.ec/
■坂下商店公式Instagram
https://www.instagram.com/sakashitashouten/
(フリーライター 門脇寿英)