口に含むと広がる磯の香り。イカ本来の味をさらに引き立てる「いかの肝塩」

2025/03/04 - ファンクラブ通信 | 八戸市

突然ですが「イカ刺し」には何を付けて食べられますか?生姜醤油やわさび醤油など、イカ本来の味をより豊かにする調味料は色々ありますが、「塩」に付けて食べられたことはあるでしょうか。

今回ご紹介する商品は、八戸圏域の魅力が一堂に会するアンテナショップ「8base(エイトベース)」のオリジナル商品「いかの肝塩」。そのまま舐めると口の中に芳醇な磯の香りが広がり、八戸が誇るイカをより美味しく味わえるとリピーターが続出しています。

この商品を企画・製造しているのは、八戸市を中心に仙台、東京などで飲食店を展開している株式会社金剛。商品開発のエピソードなどを代表取締役・大久保圭一郎さんと、「いかの肝塩」を考案された「魚食家きんき」料理長・川村満さんに伺いました。

 

イカをより美味しく食べて欲しい思いがカタチに

―「いかの肝塩」を開発された経緯について教えてください

大久保圭一郎さん(以下、敬称略)「八戸を代表するイカをより美味しく召し上がっていただけるよう、これまでも試行錯誤を繰り返してきました。その一つが塩です。醤油にも負けないくらい、素材本来の甘みや旨味を一層感じることができます。ただ、単に塩だけだと面白くないなと思案していた時に、料理長(川村さん)がイカの肝を混ぜた塩を作ってみてはどうかと考案してくれたのが『いかの肝塩』でした。これが評判となって、気付けば店の定番になっていました」

料理長・川村満さん(以下、敬称略)「イカの肝は天ぷらにするなどして調理していましたが、身より鮮度が落ちるのが速いことと、味のパンチが強いので素材としては余らせていたんです。ただ、新鮮な状態だと本当に美味しいので、何とか活かす方法はないかと考えていた時に肝塩を思い付きました」

川村さんが料理長を務める「魚食家きんき」で定番となった「いかの肝塩」。ご当地グルメや地酒などが楽しめるレストランを併設している「8base」でも、イカ刺しに添えて「いかの肝塩」を提供したところ、「こんな食べ方は知らなかった」「塩が美味しい」と、お客様に大変喜ばれたそうです。それ以来、「8base」でも定番となり、周囲からのリクエストに応えて「いかの肝塩」が商品化されました。

 

いかの肝塩、その味の決め手は「火加減」にあり

「いかの肝塩」はどのようにして作られるのですか

川村「イカの肝は薄皮で覆われていますので、まずは強めに塩をふって水分を抜いていきます。その後は、国産の塩に八戸産のイカの肝を混ぜて炒るというシンプルな工程ですが、難しいのが火加減です。火が入りすぎると焦げた味になってしまうので、常にかき混ぜながら、鍋が熱すぎるときは一度冷まし、ちょうどいい温度をキープして肝の水分を飛ばしていきます」

「焦らず、じっくりと水分を飛ばしていきます」と語る川村さんは、この道30年以上の料理人。八戸の食材を知り尽くしたからこそ生まれた発想といえます。

 

八戸圏域の食を届ける8baseのこれから

八戸市から委託を受け、株式会社金剛がその運営を担っている「八戸都市圏交流プラザ 8base」。東京・日比谷OKUROJI内にあり、八戸圏域にある魅力的な料理や地酒、特産品、さらには人の魅力を首都圏とつなぐ拠点として、2020年の9月にオープンしました。今年で5年目、コロナ禍を乗り越え徐々にファン層を広げてきました。昨年は「チョコQ助」でおなじみのBEILAB(ベイラボ)とタイアップしたフェアを開催するなど、情報発信の場としても有効活用されています。

 

最後に「8base」の展望についてお聞かせください

大久保「まったく八戸都市圏を知らない方にも、ファンになっていただけるようなイベントや商品ラインナップの強化をしていきたいと考えています。八戸圏域には我々の知らない食材もまだまだあります。それらを掘り起こし、料理や商品に取り入れ、さらなる魅力を伝えていけるよう今後も努力してまいります」

「いかの肝塩」(300円・税込み)は「8base」のほか、八戸市内では「魚食家 きんき」、八食センター内にある「55kitchen&DELI 八食店」でも取り扱いがあります。イカ刺しにはもちろん、天ぷらやパスタに和えるなど、色々なシーンで使えます。中にはこれだけでお酒が飲めるという通な人もいるとか。ぜひ一度その芳醇な風味を確かめてください。

※「8base」では金剛グループオリジナル商品「贅沢りんごタルト」「八戸朝市いがめんち」「八戸鯖味噌煮」も販売中です。

 

■八戸都市圏交流プラザ8 base(エイトベース)

https://8base.jp/

■金剛グループ

https://kongou-group.com/

 

(フリーライター 門脇寿英)