キンメダイを八戸の新名産に!「天皇海山の金目鯛缶詰」

2026/03/09 - お知らせ | ファンクラブ通信 | 八戸市

八戸で水揚げされる魚介といえば、多くの方はイカやサバを思い浮かべるかもしれません。しかし、北太平洋の天皇海山(てんのうかいざん)海域からはキンメダイ(金目鯛)も獲れており、年間漁獲量は実に1,200トンにのぼります。「船凍キンメダイ」()としては、八戸市が日本一の漁獲量を誇っています。

キンメダイは関東地方を中心に高級魚として知られ、特別な日の料理には欠かせない存在。その美味しさと希少性から、贈答品としても人気があります。一方で、青森ではあまり食べる習慣がなく、地元ではまだ馴染みが薄いのが現状です。

そんな中、八戸の新たな名産品としてキンメダイを定着させるべく誕生した「天皇海山の金目鯛缶詰」をご紹介します。

※船上で急速冷凍されたキンメダイのこと。

キンメダイ本来の旨味を閉じ込めた缶詰

八戸から約2,400キロ離れた北太平洋の「天皇海山海域」で獲れる高級魚キンメダイを詰め込んだ「天皇海山の金目鯛缶詰」。フレーバーは「水煮」、「しょう油煮(生姜入り)」、「オリーブオイル煮」の3種類で、脂の乗ったキンメダイ本来の旨味を活かしたラインナップです。

蓋を開けた瞬間、ぎっしりと詰まったキンメダイが目に飛び込んできます。箸を入れると身はふっくらやわらかく、ほろほろとほどけるような口あたり。キンメダイ本来の甘さを引き立てる味付けで、骨まで食べられるため、お子さんから年配の方まで安心して楽しめます。

この「天皇海山の金目鯛缶詰」を手掛けたのは、八戸港で水揚げされる水産物の卸売を行う株式会社八戸魚市場。1932年創業の老舗で、競りや入札を行い新鮮な魚の安定供給を支えている企業です。今回は、実際に開発の陣頭指揮を執った同社漁船部の橘隆明さんにお話を伺いました。

キンメダイを手軽に味わってほしい

「八戸ではキンメダイを食べる文化がほとんどなく、消費量はわずか1%ほど。売れ残って在庫を抱えてしまう時期もありました。なんとか手軽に楽しんでもらえる方法はないかと考え、たどり着いたのが缶詰というアイデアでした」と橘さん。青森県産業技術センター食品総合研究所の協力を得てレシピ開発を行い、株式会社三星(八戸缶詰グループ)へ製造を依頼。試作品を食べたときに、本当においしいものができたと感じたそうです。202312月に発売した水煮缶の試作品2,000缶は、わずか2時間で完売。その手応えを確かなものとし、翌年から本格的な製造へと動き出しました。

開発当初は何もかもが初めての経験だったそうです。販路の開拓をはじめ、パッケージデザインの制作や販売に必要なJANコードの取得など、ノウハウもない中でのまさにゼロからの挑戦だったといいます。それでも、周囲の協力を得ながら一つひとつ課題を乗り越え、ついに商品化が実現しました。

完成した第一弾の水煮缶には、同社ならではの思いも込められています。「弊社では昔から、八戸港に寄港した船へ大漁旗を贈っています。これまで多くの船とともに歩んできた歴史を表現したい思いから、デザインには大漁旗のイメージをあしらいました」。

ちなみに、橘さんのイチ推しは「オリーブオイル煮」とのこと。「パスタや炊き込みご飯、キャンプで温めてアヒージョ風にと、アレンジの幅も広くポテンシャルが高いですよ」と教えてくれました。

たとえば、シンプルなパスタに合わせるのもおすすめ。まずは、バターとにんにくの香りを立たせ、まいたけをさっと炒めます。そこにオリーブオイル煮を煮汁ごと加え、醤油とお酒で味を整えます。最後に、ゆで上がったパスタを和えれば完成です。手軽なのに満足感のある一皿が楽しめます。

八戸を象徴するようなブランドを目指して

発売から約3年、販路は着実に広がっています。八戸圏域の魅力が一堂に会するアンテナショップ「8base(エイトベース)」や紀ノ國屋といった首都圏の店舗に加え、八戸市内では浜市場みなとっと、ユートリー、八食センターなどで取り扱っています。

「八戸を象徴するようなブランドに育てるため、まずは地元への定着率アップを目指して発信にも力を入れたい」と語る橘さん。地元スーパーの鮮魚売り場にキンメダイが並ぶ光景も以前より増え、昨年は八戸市水産物ブランドの認証を取得するなど、その気運は高まりつつあります。

キンメダイの味を、ぜひ食卓で気軽に。缶詰だからこそ広がるアレンジを楽しみながら、八戸の海の恵みを味わってみてください。

※「天皇海山の金目鯛缶詰」は八戸市のふるさと納税の返礼品にもなっています。

 

■株式会社 八戸魚市場

https://www.hachinohe-uoichiba.co.jp/cont/

031-0841 青森県八戸市鮫町日ノ出町4

代表TEL : 0178 – 33 – 1111

 

(フリーライター 門脇寿英)