【五戸で「しごと」を継ぐということ②】建具の技と仕事を生みだして継ぐ

2020/03/30 - 五戸町 | 移住担当職員のつぶやき

「自分らしさ」を大切にする 五戸の暮らし

移住するにあたって、重要な検討事項のひとつである「しごと」。

お金を稼ぐ手段としてだけでなく、自己実現の手段としての仕事を地方に求める人が増えてきています。

「移住しても、おもしろそうな仕事はなさそうだな…」と、諦めていませんか。

地方で頑張るオモシロイ会社や、イキイキと楽しみながら働いている人たちが見えないと、そう思ってしまっても仕方のないことかもしれません。
ですが、日々仕事を楽しみながら、丁寧に暮らしを紡いでいる人が、五戸町にはたくさんいます。
楽なことばかりではないかもしれませんが、みな「自分らしい」暮らしを実現させている人たちばかりです。

あなたも五戸町で一緒に「自分らしい」暮らしを叶えませんか。

 

建具の技と仕事を生みだして継ぐ ―柳沢ファニチャー×柳沢雄基さん―

柳沢ファニチャー×柳沢雄基さん

かつて五戸町近隣の地域では「大工になるなら五戸にいけ」と言われたほど、五戸町には腕のいい大工が揃っていました。彼らはいつしか「五戸大工」ともよばれ、旧北海道庁なども手がけるほどの技を持っていたそうです。

町内の建造物や個人宅には、その技が随所に落とし込まれています。家の造りはもちろんのこと、障子や欄間といった建具の細工や造形がとても奥深いことにも驚かされます。「技術の高い大工が多く、要望に応えようとした建具職人のレベルも高かったと思います。時代の流れとともに求められるものは変化しましたが、ものづくりへの思いは今も変わりません」。そう話すのは柳沢ファニチャーの柳沢雄基さん(34)です。

五戸町倉石地区、木々に囲まれた場所に柳沢ファニチャーはあります。同社は建具職人だった祖父に始まり、技を受け継いだ現社長である父の和雄さんが1994年に設立した会社。柳沢さんも子供時代からものづくりが好きで、父の仕事現場にもよく付いて行ったという経験から「いずれ継ぐのだろう」というイメージを持ち、建築を学ぶために神奈川県の大学へ進みます。ところが大学卒業後に就いたのは海外ブランドのバッグを扱う都内の専門店でした。「学生時代のアルバイトで、接客業の面白さを知って小売の道を選びました。安い商品ではないので、きちんとした接客で納得してもらわないとダメ。その購入までのプロセスや人と関わることが楽しかったですね」。新店舗の立ち上げや店長などの経験を経て27歳で五戸に戻ります。

柳沢さんは現在、専務の役割をこなしながら製作にも積極的に携わっています。掃除の行き届いた綺麗な工場内では、心地よい木の香りに包まれながら職人たちが作業に追われていました。この日、製作が進められていたのは町内の保育園に納める園児用の棚。建具は精度が命なので、必要とされるスペースにピッタリ収まらなければなりません。この精密さが大量生産品と職人の仕事の一番の違いです。

「羽田空港や渋谷の109にもうちで手がけた什器があります。店舗や新築住宅の建具製作という仕事が多いのですが、個人のお客さんからの家具の修理もあります。建具屋は木工関係のなんでも屋です」と柳沢さんは語ります。

日々の忙しさの中で時代の移ろいも感じると柳沢さんは語ります。昔の新築住宅といえば和室を設けるのが一般的でしたが、今は洋式の住宅が増えて襖や障子といった建具の需要が減少しているのです。

「価格では大手に敵いません。これからは培ってきた技術は活かして仕事の幅を広げたい。例えば他業種とコラボしながら空間をトータルデザインをしたりとか、やりたいことは頭に浮かんでいます。しかもそれを五戸の中でマッチングできたら最高ですね」。より親しんでもらうために町内のイベント用にパターゴルフ台を造ってみたり、「五戸のおんこちゃん」を形どったものを試作したりとアイディアは色々。地元企業だからこそ近場で仕事を生みながら「五戸といえば柳沢ファニチャー」と呼ばれるよう頑張りたいと柳沢さんは意気込んでいます。

 

取材先data

柳沢ファニチャー

五戸町大字倉石又重字北向沢内7-3

TEL  0178-77-2848

 

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五戸町 総合政策課 地方創生班

青森県三戸郡五戸町古舘21-1

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